多摩川癒し研究について・呼びかけ |
多摩川の癒し効果
と
バリアフリー
に関する研究 ”
1987年、世田谷区内の医療、保健、福祉にかかわっている有志が「地域における医療・保健・福祉をともに考える会」を結成しました。当初の目的は障害者、高齢者などにかかわる仕事の連携のしやすいように「お互いの職種、職場を知る」ことでした。
その後、障害者、高齢者とともに「街へ出よう」の企画を立案し、下北沢、成城学園、東京都庁の展望台、恵比寿ガーデンなどに出掛けました。
他方、二子玉川地区では大型再開発計画の中で、障害者、高齢者が安心して来られる「やさしい街」づくりを目指していました。
そして、1995年から「考える会」のメンバーと二子玉川町会、商店街、世田谷区などの話し合いから、「障害者の模擬体験」が実施され、さらにスポーツ少年たちの参加を得て、「障害者とともに二子玉川へ出よう」を実体験し、二子玉川地区における「やさしい街」づくりの機運が盛り上がってきました。
このことが縁で、1997年3月、「二子玉川へ出よう」参加者と「多摩川と語る会」の川崎グループが中心となり、フィジー共和国に13名の障害者を含む総勢51名がでかけ、民間とフィジー国との国際交流を行いました。これに参加された人達は異国に行けたこと、すばらしいフィジーの人々・海に触れたことなどの感動により、その後の生活が大きく転換していきました。
このような経緯の中で、1997年11月に行われた多摩川源流をたずねる会の交流で、「五感を大事にした川づくり」などが話題になり、「障害者とともに体験的な方法による多摩川の癒し効果を探り、バリアフリーの川づくり」について研究しようということになりました。
内容的には多摩川の癒し効果を、「障害者」・「健常者」がモニターとして散歩、釣、バードウォッチングなど多様な実体験を行う中から浮き彫りにし、同時に車椅子などの移動器具の開発と河川空間の整備方法などについて検討することであります。
これまで、河川と「障害者」の本格的な検討があまりなされていないため、さまざまな立場・角度からの検討が必要と思いますので、ぜひ多くの方々がこの研究にご参加いただけることをせつにお願い致します。