(10)ワイナピチュ登山とマチュピチュ観光


マチュピチュ遺跡とワイナピチュ山
インカの段々畑(手前)は日本の棚田と違って幅が一定です(ここは4m位)

9月11日(木)

〜ワイナピチュ登山〜

典型的なマチュピチュの写真で、遺跡のすぐ後にある山がワイナピチュ("若い峰"という意味)、撮影者の背後にある大きい山がマチュピチュ("老いた峰"の意味)山である。どちらも登れるが、ワイナピチュの方が認知度が高く、より短時間で登れるためか人気が高い。 ワイナピチュ登山は1日400人に制限されているため、朝早くから並ばないと登れない。我々も登山希望者は4:15に起床して朝食、5時過ぎにバス停に向かった。もう大勢の人が並んでいた。4台目くらいのバスに乗ってゲートへ。入場したら今度はワイナピチュのゲートを目ざして急ぐ。7時からの入山には200人が許可されるが何とかその中に入れた。一人一人名前を書くので、ゲートを通過できたのは8時過ぎ。しかし、この遅さには意味があった。登山者を一度に通過させたら、狭い階段状の登山道が混乱する。山頂までは約1時間だが、この険しい山頂近くに、また段々畑があった。一体何を作っていたのか?山頂は狭かったが、皆、マチュピチュを見下ろして満足そうだった。慎重にゆっくり降りてもうすぐゲートというところで、若い男性が足を骨折か捻挫をしたらしく、救出を待っていた。まもなく担架で担がれて行ったが、山頂付近だったらさぞ大変でしょう。ヘリコプターは飛ばないそうだ。 


ワイナピチュ登山口近くの岩。背後に見える山を
かたどってあるそうです。稜線と一致した!

ワイナピチュの山頂近くにも段々畑があります。
こんな所までと驚きます。

ワイナピチュの山頂近くの段々畑から
遺跡を見下ろしたところです。

一方通行の下りです。急峻な石段
ですが、しっかりできています。

日常的にこの山に登り、こんな階
段を使っていた人々は軽業師ですね。

〜マチュピチュ観光〜

一旦、ゲートを出て、トイレに行き(遺跡内にはトイレが無い)また遺跡見物である。案内はインカ文明について研究していて、日本語もできるエドウィン氏だ。インカ帝国の十字形がさりげなく組み込まれている神殿跡や日時計に感心した。石切り場では、「石はこうして切った」という説に基づいた実験が展示されていた。初めに直径7−8cmの穴をいくつか掘って、木材を差し込み、その木材に水をかけると、木が膨張して、石が割れるそうだ(写真下)。どこもかしこも素晴らしい石の建造物にあふれている。


マチュピチュ山。

市街地への入口。

市街地への入口を通してワイナピ
チュを望む。

一枚岩の階段。


遠くに3つの窓の家が見える。


3つの窓の家の内側から見る。


インカ時代の石の切り方の実験(上に説明あり)。
右に横たわっているのは、このやり方で切った石。

ワイナピチュ(後ろの黒い山)をかたどった石。


太陽の神殿の下にある陵墓。一枚岩を削った階段や、
その右のすき間をうめる石積みに驚嘆した。

日時計。台座の岩の形が南米大陸に似
ているという見方もあるそうです。

水飲み場の一つ。





インカトレイルでは鳥もたくさん見たが、写真は難しくて、なかなか撮れなかった。とくにハチドリはいろいろな種類がいた。ハチのように花の傍で羽をふるわせて空中に留まって蜜を吸う。英語では小刻みに羽ばたく音から、Humming bird と呼ばれ、その名の方が耳に快い響きで良いと思った。
ある谷で、ガイドのイワンが耳を澄ませて「オウムだ」と教えてくれた。姿が見えないのが残念だったが、熱帯なんだなと思った。
コンドルはなかなか見られないそうだ。残念!




遺跡の岩のすき間で、親鳥の帰りを待っています。