高尾・奥多摩の花


アケボノスミレ 2010..5.3 高川山(山梨県)


 高尾山は東京西部にある山で標高599 m、ここから山並みは奥多摩、秩父へと連なります。都心から通勤電車で約1時間で登山口に立てるという気軽さから、首都圏の住民に親しまれています。山頂近くに高尾山薬王院有喜寺があり、ロープウェイやリフトで簡単に行けますので、自然に飢えた都会人には人気の行楽地となっています。一方、様々な登山ルートがあり、静かな山歩きを好む中高年登山者たちにもファンは多いです。

 高尾山の魅力はその豊かな自然にありますが、植物で言えば種類の豊富さに驚かされます。高尾山は暖温帯の常緑広葉樹林から冷温帯の落葉広葉樹へと移行する位置にあるそうで、それぞれの環境に応じた植物が生育しているため、種類が多いのです。春はスミレの山としても知られ、山頂から一丁平にかけての桜も美しい。山頂からは、南には丹沢山系を前に従える富士山、東には都心の町並み、よく晴れていれば、横浜や筑波山まで見えます。景信山や陣場山まで足を伸ばせば、富士の眺めはさらに美しく、天気が良ければ南アルプスの山まで垣間見えます。日影沢や木下沢(小下沢)では、喧騒を逃れてゆっくり野草観察もでき、何度訪れても飽きない山なのです。

 しかし、高尾山から景信山の間にある小仏峠には、かつて甲州街道の関所が置かれ、今はJR中央線と中央自動車道のトンネルが通るという交通の要所でもあります。また、現在、都心の迂回路としての圏央道が建設中で、中央道とのジャンクションも裏高尾に作られ北半分は既に開通し、南は高尾山をトンネルで横切るということで、生態系への影響が心配です。

 ここでは、高尾山から裏高尾の花が主ですが、たまに訪れる陣馬山や、奥多摩、秩父、中央線沿線の山の花まで秩父多摩甲斐国立公園ということで入れてあります。 (小さな画像をクリックすると、大きな画像や説明文のある花のページに移動します)

【春】

【散歩道から】


高尾山のお地蔵さん 2009.3.8(東京都)
高川山山頂から 2010..5.3 (山梨県) 高川山の登山道 2010..5.3 (山梨県)